ウクライナの被害拡大がこれ以上多くならずに戦争が終わることを心から祈ります。
プーチンに怒りを覚える。
きっと話題にしなくてもみんな同じように思ってる。
ネットのニュースで無意味に殺められる子供たち罪のない人たちを画面越しにみたら涙が出る。
プーチンの顔はなんだか、のっぺらぼうに見える。
でも、こういった有事には、必ず画家や詩人に矛先を向けて
私的な情緒や詩的な表現に対して、今はそんな場合じゃないんだよ、
現実をみていない。という人も出てくる。
いま詩的な感性に素朴に感動しているひとは「現実の詩的な諸現象に対する鈍感だ。」
と、ある批評家が書いたものを読んで、東日本大震災のときもそうだったけど身の置き場のない気持ちになった。
LINEでメールしてたとき、さいきん夜なかなか眠れないよ。って、友人に言ったら、
情報入れる時間をコントロールしたらいいよ、私はそうしてる!って教えてくれた。
この絵は、その友人が買ってくれて彼女のお家に迎え入れられる。
数年ぶりにようやく鮮やかな色が使えた絵だ。
.
昨年の初夏、MEDIASHOPで行ったurlandschaftの個展が、もしも今年の開催だったなら、
子どもが砲台で遊ぶモチーフは、描けなかったと思う。
幼少の弟と私が、中世の大砲の上で遊ぶ様子を父親が撮影したスナップを元にした絵。
お客さんの一人に、第二次世界大戦を思い浮かべて滔々と話し出されたおじいさんがいたけれど
少し惚けておられる様子で、これはルクセンブルクの中世のものですよ、と何度いっても耳に届いてない様子だった。
中世のものであれ、世界遺産であれ、きっと多くのものを壊したはずなのに昨夏には持てなかった
モチーフの意味性の持つリアリティが自分のなかで変わった。
その都度、自分の絵をいつも通り描くほかない。
皆それぞれにとって身近な死や生活や仕事があり心の風向きがあるから
誰のことも煽ったり、煽られたくもない。
2022.2.28